豊崎草野邸

豊崎草野邸 豊崎草野邸

嚆矢

嚆矢

時代の変化の中、古きよきものは残し、新たによきものを取り入れ
「Private Villa豊崎草野邸」として2020年生まれ変わりました。

この建物は、大工伊藤氏が1952年に建てた木造建築。
瓦は1980年葺き替えたものを、外構竹垣は1990年に京都長岡京の竹職人中村氏が、
その年の青竹を割って作ったものをそのまま残しております。

今回の改修は建物外壁を漆喰で塗りなおし、
経年劣化で朽ちていた「とゆ」を銅を使った部材で仕上げなおしと、できる限り良いものは残しました。
窓の無かった2階には、風通しと明かりをとる為の開口を東西南北すべての面に取りました。

「人と人を結ぶ」という思いを込めて、
外構竹垣には茶室で使われることがある
「丸窓結び」の技法を用いた竹装飾を施しました。

また竹垣全体に雨風にも耐えるように「柿渋」を塗り、足元は銅板で囲いました。
塀上だけでなく足元の土も見て頂けるよう竹垣を透かした庭園は、
親子二代にわたり庭全体を育んできた職人緒方氏の作品です。

2020,06,17